スクールカウンセラー

 学校で児童・生徒の生活上の問題や悩みの相談に応じ、指導・助言を行う。

 アメリカの学校では、進路指導と学習面の問題を担当するガイダンスカウンセラー、生活上の諸問題を担当するスクールカウンセラー、精神的問題を担当するスクールセラピストが区別されてきたが、近年は1番目と2番目を合わせてスクールカウンセラーと呼ぶ傾向にある。

 日本では2番目と3番目の意味で用いられ、いじめや不登校への対応として導入されている。

 いじめ問題への対策の一環として1995年度予算に「スクールカウンセラー活用調査研究委託費」が計上され、臨床心理士や精神科医が各都道府県の小・中・高校に派遣されたが、98年度はその派遣対象校が1681校に拡充される。

 このほか、一部の自治体ではスクール・アドバイザーなどと称して悩みの相談活動を独自に展開している。

児童虐待

 欧米では親による子どもの虐待が社会問題化して久しいが、日本でも近年、児童虐待事例の憎加が報肯され、社会的関心事となり始めている。

 たとえば厚生省の調査によれば、1973年に児童相談所が扱った児童虐待件数は423件だったが、95年の統計では2722件と6倍強に増加。

 親としての自覚の欠如が児童虐待の一因といわれるが、もう一方で育児不安や育児ストレスによる面も少なくない。

 虐待の早期発見や予防には、関係諸機関の連携と、社会的に孤立し育児不安に悩む親への社会支援の拡充が必要である。

「imidas'99より」
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