生活習慣病

 食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣がその発症・進行に関与する疾患群。

 従来、成人病と呼ばれていた脳卒中、がん、心臓病などはその発症に生活習慣が深くかかわっており、生活習慣を改善することによって、疾病の発症・進行が予防できるということから、1996年、厚生省の公衆衛生審議会でこの概念が導入された。

 具体的には、インスリン非依存型糖尿病、高脂血症(家族性のものを除く)、高血圧症、高尿酸血症、循環器病(先天性のものを除く)、がん(家族性のものを除く)、歯周病、アルコール性肝疾患などだが、原因として多くの場合ストレスが関与していることも広く知られている。

過敏性腸症候群

 過敏性腸症候群は腸に器質的病変を認めない機能性腸疾患であり、若年壮年者に多く、比較的女性に多く認められる。

 腰痛を主症状とし、慣性的に便秘、下痢、あるいは便秘、下痢の繰り返しといった便通異常を伴う。

 ストレス等の神経因子が症状の発現、増悪に関与していることがあり、近年社会環境の変化に伴い増加してきている疾患である。

 治療方法としては、規則正しい生活、ストレス発散といった生活指導、刺激物を避ける等の食事指導のほか、緩下剤、消化管運動改善剤、時には抗不安薬などの薬物療法が効果的な場合がある。

「imidas'99より」
BACK