光刺激性けいれん/ポケモンショック


 1997年12月16日、TVアニメ「ポケットモンスター」を見ていた700人を超す子どもたちがけいれん、意識障害、不快感などの症状を起こし、病院に運ばれた.閃光や音刺激が異常脳波を賦活することは臨床的に脳波検査でも使用される手法。

 光感受性発作はTV画面などの閃光や点滅を注視した直後に起きる発作。

 4000人に1人に発症する。事件直後に発足した厚生省光感受性発作研究班によると、従来からてんかん発作があった子どもは低光刺激に対して異常な脳波を示すが、発作を起こしたことのない潜在的なタイプの子どもが多く含まれていた。とくに1秒3回を超える赤い光の点滅の影響が強いと報告されたが、画面全体の著しい移動と揺れを注視することによる内耳を介しての眩暈(めまい)感覚、当時画面に映っていた一見大きな「目」のような画像の催眠効果など、ほかの演出的側面の検討は今後に残されている。

 青と赤の光が1秒に15回のペースで交互に点滅する場面を見た後に、脳視野領域の血流量のアンバランスが見られることも発見されている。TV視聴時に、

@「チラつき」から目をそらす、

ATVから2m離れる、

B日のチカチカ、頭痛、まぶたや手足のけいれんが 出たらスイッチを切る、

といった自衛策が提案されている。



自己体臭恐怖


「自分は嫌な臭いを発散させている」という事例は結局対人恐柿症、つまり人前に出る不安と結びついていることが多い。それが高じると、体臭は「幻嗅」となり幻覚として感じられ、妄想の一種となる。

 腋臭(わきが)除去手術を執拗に求めるが、実は腋臭はないことが多く、半面歯は磨かないでも平気であるということもある.

 不登校や引きこもりの事例に自己体臭恐怖が背景にあることは少なくない。

 一方正常な若者の間にも、朝シャン現象(毎朝シャンプーをしなければ気が済まない現象)から始まり、体臭や口臭を嫌い抗菌グッズやフレグランス商品を使いたがる清潔症候群も風俗としてみられる。

 これらは「対人関係の中でマイナスの意味で日立つこと」を嫌がる日本人の心の癖が、かつての赤面恐怖(人前に出ると赤くなる恐怖)や吃音(きつおん)恐怖(人前で緊張すると言葉がうまく話せない)から肉体的特徴に、「ココロ」から「モノ」に焦点が移りつつある。

  つまり手術や商品のような物質的手段で対応できるものに移りつつあることを示す。清潔であるに越したことはないが、これらはいじめの結果生じることもあり、逆にいじめの原因になることも憂慮され、特にアジアやアフリカ系外国人に対する差別の素地にもなりかねない。.

「imidas'99より」
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