磐井のもち歳時記
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神無月

10月1日【お刈り上げ】お刈上餅


 稲刈りも終わり、荷縄はずしといって農作業を終えます。新殻を天地神に供え感謝の祈願をします。餅をついて祝い一年で最後の休日とします。この餅をお刈り上げ餅といいます。舅礼や里帰りといって夫婦連れ立って里帰りします。 

1日【お明神様の日】屋敷の北西にある屋敷神にもちや小豆ご飯をお供えする。

10月10日【大根の年越】小豆餅、お汁餅


 大根は、米、麦に次ぐ大事な食料で、この日を目安に大根の保存にかかる。大根の成長がとまる時期で、大根畑に入ってはいけない日とされた。小豆餅、お汁餅、焼き魚、なます、お神酒を神に供え、食べる。

15日【お明神様の日】屋敷の北西にある屋敷神にもちや小豆ご飯をお供えする。

10月20日【えびす様】小豆餅、お汁餅


 恵比寿神の祭日で、餅をついてまるこ餅2個と小鮒2匹(鯛が高いので代用)を神棚に供える。小豆餅、お汁餅を食べる。
28日【お明神様の日】屋敷の北西にある屋敷神にもちや小豆ご飯をお供えする。

霜月


1日【お明神様の日】屋敷の北西にある屋敷神にもちや小豆ご飯をお供えする。

11月11日【一ぱい餅】


 一年中の病気を避けるために一人二合五勺の餅を残さず食べる。神様には供えない。

11月15日【油しめ】油しめ餅 


 菜種、胡麻などから食用油をとる。一年の油仕事が終わったことを神様に感謝し、餅を供えた。油しめ餅(庭払い餅ともいう)。

15日【お明神様の日】屋敷の北西にある屋敷神にもちや小豆ご飯をお供えする。

11月24日【お大師様の年越し】果報餅(御大師餅)、果報(家宝)だんご


 大師講の行事のひとつで、弘法大師に供え物をする。果報(家宝)ダンゴを食べる。家宝餅御大師餅)や小豆餅を食べるところもある。三大師といって、4日・14日・24日と3回するところもある。
 この日は、「大師講」「太子講」と言って、弘法大師(真言宗を開いた僧、空海)をまつり、果報団子または果報餅をお供えします。
 とはいっても特別な餅の種類ではなく、だんご、又は白い餅をお供えします。そのあと家族でいただくのですが、だんご(もち)の中に萩の小枝を入れたものをいくつか用意し、萩の木片が当たったら「果報者だ」といい幸せが訪れるといわれます。
 この小枝を親がお金に換えて、臨時の小遣いをくれたり、神棚に供えておくと、翌日に金品に変わっていたり、お財布に入れるとお金が貯まるという所もあります。またはより直接的にきれいに洗ったお金を入れるという家もありました!
 岩手県南部でも、胆江地方では「果報団子汁」として汁の中に入った団子で知られていますし、一関地方では団子と餅が混在しています。宮城県登米地方では「果報餅」として伝えられています。
 いずれにせよ、小さい子供がいる家は大いに盛り上がったものです。
 近年は学校給食などでも出されているようです。また、もち処一関では果報餅膳を出している所もあり、結構大人でも盛り上がるといいます。
 ※旧東磐井では団子を「だんす」と呼ぶ所もあります。
28日【お明神様の日】屋敷の北西にある屋敷神に、もちや小豆ご飯をお供えする。

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